歳をとるとだんだん大げさなことがいやになってきます。
酒場にしてもそう。
凝った内装や過剰なサービスは邪魔。
ただそこに酒があり、その酒を置くテーブルがあるだけ(場合によってはなくてもいい)といった、そんな酒場が近ごろは大好きです。
その一つが立石の「倉井ストアー」。
観光化している立石を避け、近ごろは隣の青砥を訪ねることが多いのですが、その青砥のとある飲み屋のマスターに「俺が立石で行くのはココ」と教えられた店です。
立石駅北口を出て、葛飾警察署方面へ歩くこと10分。
住宅街にポツンと立つ小さな商店こそが、青砥のマスターおすすめの「倉井ストアー」です。
入口は左右に2つあり、左はスーパー風、右は「食事処」の暖簾と赤提灯がかかる。
とりあえず左から入ってみました。
ガラスケースの中にいたご主人に聞きました。
「ここで飲んでいいんですか?」
「飲めますよ。そこにビール、チューハイいろいろありますから、好きなのを持っていってください。コップもどうぞ」と愛想よく答える。
聞けばもともと肉屋で、30年ほど前に近くにイトーヨーカドーができたため、対応策として店の半分をイートインスペースにしたのだといいます。
入口は2つだが、中で繋がっていました。
こちらが居酒屋スペース。
こちらが居酒屋スペース。
定食もありますが、おかずは全て単品注文可。
ポテトサラダや焼き魚など手づくり惣菜も豊富なので、お客はほぼそれらをアテに飲んでます。
おかずが色々ありすぎて迷っていると、弁当を待っていた客が「ここはコロッケが美味しいですよ」と教えてくれました。
しからばコロッケを一つと、手づくりチャーシューを注文。
しめて750円
安い!
惣菜は手づくり&出来たてだけあってウマい!
他も試してみたかったのですが、その日は立石で仲間と飲む約束があったので切り上げました。
1週間後に再び訪問。
酒は前回でハマってしまったゆかりチューハイと、ポテサラ、ミルフィーユハムカツを注文。
やっぱりウマし!
そして会計は650円と安し!
夜は20時終了と早いけど、むしろ長居せずに済むし、本格的に飲む前のウォーミングアップにピッタリ。
いやあ、いい店教えてもらいました。
ここはまるで、街の片隅にポツンとある小さな神社のよう。
無名だけど、地元の人には愛されてる。
だからこそ、こんなにも落ち着くんだなあ。
癒やし系の開運酒場です。
癒やし系の開運酒場です。
※日刊ゲンダイ「東京ディープ酒場」に掲載した記事を筆者自らが大幅に加筆修正しました。
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