どんな町にも”名物女将”という人はいるもので。
いわき湯本駅前の「食事処 おかめ」。
ここの女将がそうでした。
入口には地酒のこも樽やビールの提灯があり、食事処というよりもはや居酒屋にしか見えない。
ショーケースには色あせた美空ひばりのポスター。
なぜひばり?
不思議に思うも、引き戸を開けました。
大きなコの字型のカウンターの中におかめ……失礼、観音さまのような笑みをたたえる女将さん。
「いらっしゃ~い」
サイン色紙もたくさん貼られているところを見ると、どうやら地元では有名な店のようです。
とりあえずビールを頼むと、
「ほろ酔いセットってのがあるんだけど」と女将さん。
おつまみ3品に飲み物1杯で1000円ポッキリ。
しかも14時からOK。
迷わず「それ下さい!」
やがて出てきたのは枝豆・タコ刺し&ゆでイカ・赤耳ハムカツでいずれもたっぷりの量。これで2杯はイケそう。
キンキンに冷えた中生ジョッキで喉をうるおし、ひと心地ついたところで、入り口のポスターについて聞いてみました。
「美空ひばりの大ファンなの! 好きすぎて〝ひばりの間〟まで作っちゃった」
奥の座敷がそうで、さっそく見せてもらいました。
壁一面に美空ひばりの主演映画のポスターがビッシリ!
ひばり愛が深すぎる!
少し離れたいわき駅前にも、その名も「ひばり」というスナックを経営しているそう。
そういえば、いわきには美空ひばりが歌った「みだれ髪」の歌詞に出てくる「塩屋岬」があったっけ。
もともとひばりとは縁のある町なのです。
もともとひばりとは縁のある町なのです。
席に戻ると「私も映画に出たのよ」と唐突に言い出す女将さん。
いわきが舞台の「フラガール」にエキストラ出演したそう。
「蒼井優ちゃんが可愛くて!」と懐かしがる女将さん。
その圧倒的な存在感はエキストラどころか主役級です。
こういうエネルギーの塊のような人と触れ合うと、こちらもエネルギーが満たされるような気がしますね。
壁びっしりのおかめのお面や、美空ひばりのポスター&ブロマイドは、神社仏閣の縁起物のよう。
そう、美空ひばりはもはや神や仏といっていいかもしれません。
ちなみに、蒼井優といえばの、南海キャンディーズの山ちゃんの色紙もありましたよ。
蒼井優の色紙はもらいそびれたそうで、いつか二人で来た時にもらえるといいですね。
ちなみに、蒼井優といえばの、南海キャンディーズの山ちゃんの色紙もありましたよ。
蒼井優の色紙はもらいそびれたそうで、いつか二人で来た時にもらえるといいですね。
■食事処おかめ 福島県いわき市常磐湯本町天王崎84-1 TEL0246-43-3338
※日刊ゲンダイに掲載された「東京ディープ酒場」の記事を筆者自らが大幅に改訂したものです。→https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/258994
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