鈴木亮平さんの迫真の演技と日に日に増える体重が話題のNHK大河ドラマ「西郷どん」。最終回は西南戦争における西郷どんの壮絶な自決がクライマックスになるでしよう。

(放送後加筆:あれ、自決してない?)


しかし、壮絶な死と言って忘れてはいけないのが瑛太さん演じるライバル・大久保利通です。西郷の死の7ヶ月後の1878年5月に、不平士族6名によって暗殺されました。


場所は…紀尾井町の清水谷公園。江戸時代、清水が湧き出る谷だったことがその名の由来で、公園には雑木林や大名庭園顔負けの池、茶室などがあり、立派な都会のオアシスです。


大久保利通碑


その公園の中央に立つ巨大な石版が、大久保利通の哀悼碑です。台座の部分も含めると6メートル超。よく神社に戦没者達の慰霊碑がありまず、こちらはたった一人でこの大きさです。ドラマでは西郷を裏切り、死に追いやった悪人のように描かれていましたが、日本の近代化に果たした業績の大きさは、哀悼碑の大きさでも分かります。


大久保利通碑2


ところで、この清水谷公園は、かつての紀伊家の中屋敷の跡地の約半分に当たります。


安政改正御江戸大絵図(国立国会図書館)トリミング済


残りの半分はというと……バブル時代にはヤングな男女の憧れのデートスポットだった “赤プリ”こと赤坂プリンスホテルです。


赤坂プリンスホテルは、2011年に閉館後、2016年にホテル「ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町」としてリニューアルオープンしました。オフィス棟を含めた複合商業施設が「東京ガーデンテラス紀尾井町」です。


 シンボル的な建物は「赤坂プリンス クラシックハウス」。かつての「赤坂プリンスホテル旧館」を結婚式場とレストランにリノベーションしたもので、都の有形文化財に指定されているチューダー様式の洋館です。


元赤プリ旧館


館内のレストラン「ラ・メゾン・キオイ」はランチプレートが1400円からと意外にお手頃ですよ。


元赤プリ旧館のランチ


 ランチ後にそのまま敷地内の緑地を散策してみるといいでしょう。突如あらわれるうっそうとしたビオトープは「光の森」と名付けられています。そのままビオトープを抜けると、隣の「清水谷公園」に降りて行くことができます。もう一人の悲劇の主人公、大久保利通を忍びに、足を運んでみてはいかがでしょう?

 

■東京都千代田区紀尾井町1-2 ビオトープの開放時間は5~25時


※メニューや施設については取材時のものです。現在は変わっている可能性があるので、事前に確認して下さい。


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