旅先ではやっぱり食事が楽しみ。

最近、気になっているのが地方の「寿司屋」です。

べらんめえ、寿司といったら江戸前、寿司屋は東京に限る!……てな声が聞こえてきそうですが、近ごろは宅配便の発達で、漁港から直接魚を仕入れている寿司屋が増えているそう。なまじ、中央市場を通すより鮮度がいいという噂も。

なにより、地のものは、地の近くで食べるのが一番。そして、旬といえば日本の場合は基本的に魚介類。そして当然、地酒にも合う。つまり、産地に近い地方の寿司屋こそ”最強”という理屈なのです。(もちろん諸説あり)。

先日、18歳まで暮らした新潟県の新発田市という町で、抜群に旨い寿司屋と出会いました。

山形に取材に行く途中に立ち寄り、幼馴染のSに連れて行ってもらったのですが……いやあ、参った。

その名は「登喜和鮨」。
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昭和29年創業の老舗で、地元によくある居酒屋的な寿司屋として地元では知られていたのを、東京で修行した三代目が、去年5月、本格的なカウンター寿司にリニューアル。

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交通不便な地方にあって、「途中下車してでも食べたい」などと評判になっているとか。

魚は毎朝、車で30分の万代島の市場で仕入れ、米は菅谷、酢は岩舟、塩は笹川流れと地場産にこだわる。

メニューは「おまかせ」のみというのも、地方の小さな町の寿司屋としては珍しい。握りだけなら5,000円、料理と握りなら8,000円、10,000円という値段も地方では規格外。

さて、その中身は?……なんて、偉そうに言えるほど、高級寿司を食べ込んでいるわけではありませんが、半可通でもうまいものがうまい!ことぐらいはわかるのであります。

以下、ざっと挙げていきますと……
まずはおつまみから。

真鯛のみぞれ汁(ダシの旨み!)
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長崎五島のカツオのハラスのタタキ(生姜汁と藁の風味が絶妙)
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バイ貝の串焼き(半生しっとり)
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煮ガキ(クリーミー!)
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握りに入りますよ〜

佐渡黒ムツ(脂のりのり!)
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地物のさわら塩〆(さっぱり!)
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新潟のイシモチ炙り(香ばしい!)
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白子藁焼きをちょいと挟んで…
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再び握りに

大間の赤身(つやつや!海のルビーや〜)
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大間の中トロ(サシの入り具合が絶妙)
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佐渡寒ブリ(冬の新潟といえばこれですよ)
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小肌(芸術品!)
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なめこのおひたしを間にはさみつつ…
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カワハギ (肝が隠し味)
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加治川のイクラ(手巻きでね)

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煮アナゴ (もうトロットロ!)
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追加で創業以来の名物のお稲荷さん(栗・クルミ入り)
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新潟の地酒も揃ってまっせ〜
料理や握りと合わせながら、お任せで出してもらったのが以下。

初花 超淡麗特別純米酒(新発田・金枡酒造)
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金枡 朱 ひやおろし 二夏越し(新発田・金枡酒造)
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こしのはくせつ 越淡麗 特別純米酒(弥彦・弥彦酒造)
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根知男山 五百万石 特別純米(糸魚川・渡辺酒造)
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雪男 純米酒(南魚沼・青木酒造)
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……どうですか。タマらんでしょ!?

こんないい店が、生まれ故郷にあったとは。

聞けば、新潟の食通の間で注目を集める南魚沼の「龍寿し」や、新潟のローカルガストロノミーの旗振り役である「自由人」編集長の岩佐十良氏とも親交があるとか。

今年10月からのJR東日本の「新潟県・庄内エリア デスティネーションキャンペーン」の対象エリアに入っている新発田の
旬の味を楽しめますよ。

■登喜和鮨
新潟県新発田市中央町3丁目7番8号
営業時間 昼 12:00~13:30 夜 18:00~22:00
定休日毎週月曜日※臨時休業あり
0254-22-3358
http://tokiwasushi.top/index.php